身内が亡くなった場合一定期間を「喪中」と言い死を悼(いた)み、そして身を慎みます。「忌服(きぶく)」「忌服(ふくも)」とも言います。また服喪(喪中)期間は、1年間と言われています。
喪中期間中のお正月には「してはいけいな事」でいくつかあるのですが、新年を迎えるにあたって、どう過ごしたらよいのでしょうか?宗派や地域によっても異なってきますが、一般的な喪中期間のお正月の過ごし方について調べてみました。
喪中のお正月
年賀欠礼のごあいさつ
喪中には年賀状は出しません。当然、年賀欠礼状を出されていると思います。
どこまでが範囲かは、それぞれ立場上変わってきますのでご注意を。年末に不幸があって、年賀欠礼が間に合わなかったり、毎年きちんと季節の挨拶をされたい方は1月7日の松の内が過ぎてから、寒中見舞いを出せば失礼にあたりません。
文面も「○○の事情で年賀欠礼させていただきました。」と言葉を添えて下さい。
※浄土真宗では、死を穢(けが)れとみなす忌服の習慣を否定します。このことから気にせずに年賀状を出すと言う考えの方もおられます。
新年の過ごし方
一般的に正月飾り(鏡餅、門松、しめ縄など)やおせち料理はしません。お屠蘇でのお祝いもしません。普段どおりに過ごします。
「全く何もしない」というのでは寂しい場合は、重箱に入れたおせち料理は作らずに「家族の好きなご馳走を食べる」という方もおられます。
世間ではおめでたいお祝いムードですので、いっそう我が家では寂しくなりますが、故人の冥福をお祈りすることが大事なことです。
「あけまして、おめでとう!」と言う新年のごあいさつはもちろんNG。つい言ってしまいそうですが、気をつけて下さい。神社や仏閣への初詣も控えてください。
お正月の墓参り
喪中の初詣は慎んでも、かわりにお墓へのお参りをオススメします。新年の墓参りはいつもにもまして大切なこと。冬場の墓地や墓石の周囲には、枯れ葉や枯れ草で汚れているかもしれません。
故人が気持ちよく新年を迎えられるように、お墓の掃除は暮れのうちにすませておきたいものです。お参りの仕方はいつもと同じように。松を飾ることはNGですので気をつけて下さい。
普段は忙しくてなかなか行けないお墓に家族そろってお参りをしてもらうために→大切な日本の行事です!
喪中期間の結婚式
お正月とは関係ありませんが、喪中期間中に結婚式に招待された場合、結婚式などの慶事(祝い事)には、四十九日の忌明けまでは慎んだ方が良いとされています。しかし1年間の喪中期間でも四十九日を過ぎたら結婚式には出席するのが一般的です。
お中元・お歳暮について
お歳暮は季節のごあいさつ。感謝の気持ちを伝える行事です。お祝い事ではありませんので、全く差し支えありません。「のし」の紅白の水引が気になるようなら、水引のないものを別に用意してもらってもよいでしょう。
また、自分ではなく贈る相手が喪中の場合も、お中元やお歳暮は贈ってもかまいません。紅白の水引が気になるようなら水引のない物や、リボンに変えるなどしてください。
大切なのは故人を偲ぶ気持ちです
いかがでしょうか? 四十九日の忌明後は、普段どおりに過ごされたらよいようですが、「おめでたい」とされるお正月は少し気を使われると良いかと思います。大切な事は、何よりも故人を偲ぶ気持ちを持ち続ける事かと思います。
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