昔の日本人は「死ぬ時は畳の上で」なんて事を言ったものですが、近年では大抵の方が病院でお亡くなりになります。
最近は自宅でお葬式をされる方がめっきり減って、メモリアルホール的な場所でお葬式をするケースが増えてきました。
その場合、多くの方が病院からそのまま葬儀会場へ向う事になります。
しかし故人が生前「家に返りたい」と希望していた場合、家族としては「最後に家に帰してあげたい」というケースが出てくるかと思います。
戸建て住宅の方は問題ないのですが、都心部のマンションや団地にお住まいの場合「マンションでも遺体を連れて帰る事が出来るの?」と心配する方もおられます。
一部の書籍には「マンションに御遺体は連けて帰るのは無理。そもそもエレベーターに乗せられない」などと書かれているよようですが本当でしょうか?
マンションに故人を連れて帰れるのか問題
長い闘病生活を経て亡くなられた場合「最後に家に帰りたい」と希望される方は多いかと思います。
病状等の事情から、行きているうちに希望を叶えてあげられなかった場合「せめて一晩でも家で過ごさせてあげたい」と思うのは家族の気持ちとしては当然のことです。



マンションでも故人を連れて帰る事は可能です!
結論から先に申し上げます。マンションでも故人を連れて帰る事は可能です。
都市部の病院で亡くなられた方の何割かの方はご自宅のマンションに一旦お帰りになっているようです。
長い闘病の末に亡くなられた方は「家に帰りたい」と言う気持ちが強く、ご遺族も「せめて最後に家に帰してあげたい」と思われる方は少なくないのです。
また、夜間に亡くなられて直葬(通夜・告別式等せずに火葬する)を希望される場合、火葬場の安置室が開いていない場合は一旦ご自宅に戻られてから……というケースもあります。
エレベーターに棺って入るの?
「マンションには連れて帰れないんじゃないか?」と心配される方が最も気にされるのは「エレベーターに棺が乗るのか」と言う問題です。
新しいマンションは比較的エレベーターも広く取られていますが、古いマンションや団地などの場合、エレベーターが狭い事が多いようです。


ポイント
エレベーターや廊下が狭かったり、エレベーターや拾い廊下があっても広い場合も廊下の切り返し部分などが狭い場合の御遺体の搬送はストレッチャーを使います。
そもそも、救急隊員の方はマンションだろうが、団地だろうが、ストレッチャーで病人を搬送なさっていますよね?
救急隊員の方が搬送出来ると言うことを考えると、マンションに故人を連れて帰ることは不可能ではないのです。
リーズナブルなプランの場合は別料金が必要なことも
ポイント
「セットで○○万円」となっているリーズナブルな葬儀プランの場合、病院から直接式場に向かう設定になっている事があります。
その場合、ご自宅に一旦戻られるとなると別料金が必要になるかも知れません。
しかし「無理です」とは言われないと思います。逆に「ご自宅には戻れません」などと言う葬儀社は信用出来ないと言っても過言ではありません。
まとめ
いかがでしょうか?
お葬式は亡くなられた方とお別れをする大切な儀式です。
亡くなられた方の希望を叶えてあげたいと思うのは、遺族として当たり前の感情です。後々になって悔いの残らないよう、お見送りをして戴きたいと思います。
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