日本には親族が亡くなった場合「喪中」として、お祝い事を慎む習慣がありますが、ひとことで喪中と言っても故人との続柄によって期間と範囲はかわってきます。
イメージとしては「親が亡くなった時は1年間喪中」というイメージを持たれている方が多いかと思うのですが、祖父母や兄弟の場合はどうなのでしょうか?
年の始め頃に親族が亡くなった場合、翌年の年賀状は控えるべきなのでしょうか?
喪中については意外と悩んでしまう事があるのではないかと思います。
今回は「喪中の範囲と期間」についてを調べてみました。
喪に服すのは何等親まで?
「喪中」として一定期間、喪に服さなければならないのは一般的には2親等までと言われていて、3親等以降は喪に服す必要はないとされています。
[st-minihukidashi bgcolor=”#FFB74D” color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″]親族の関係(何親等か)[/st-minihukidashi]
0親等 | 夫・妻(配偶者) |
1親等 | 父母・配偶者の父母・子 |
2親等 | 兄弟姉妹・祖父母・孫 |
3等親 | 曾祖母・叔父叔母・甥姪 |
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3親等以降は喪に服してはいけないというわけでありません。故人と縁が深かったり、悲しんでいてお祝いごとをする気分にはなれない場合は喪に服しても良いとされています。
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喪中の期間について
実は喪中の期間は続柄が大きく関わってきます。
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喪中に関する取り決めには明治時代に定められた太政官布告で定めれています。これは昭和22年に廃止されているのですが、現在も喪中期間を定める基準となってます。
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[st-minihukidashi bgcolor=”#FFB74D” color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″]太政官布告『忌服令』(昭和22年廃止)[/st-minihukidashi]
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- 父母……13カ月
- 養父母……150日
- 夫……3カ月
- 妻……90日
- 嫡子(息子)……90日
- その他の子(娘)……90日
- 養子……30日
- 兄弟姉妹……90日
- 祖父母(父方)……150日
- 祖父母(母方)……90日
- おじ・おば……90日
- 夫の父母……150日
- 妻の父母……なし
- 曾祖父母……90日
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しかし、これをご覧になって「ちょっと変じゃない?」と思われる方も多いかと思います。
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明治時代に制定されているため男尊女卑の志向が強く、たとえば夫が亡くなった場合は13ヶ月間喪中とされるのに対し、妻の場合は90日で喪が開けるとなっています。
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現在では夫も妻も1年程度が喪中として認識されています。
[st-kaiwa3]じゃあ最近は喪中期間が違うってことですか?[/st-kaiwa3]
[st-kaiwa2]一般的なところを紹介するわね[/st-kaiwa2]
[st-minihukidashi bgcolor=”#FFB74D” color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″]最近の傾向[/st-minihukidashi]
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- 父母、養父母、義父母……12カ月~13カ月
- 子……3カ月~12カ月
- 兄弟・姉妹……30日~6カ月
- 祖父母……3カ月~6カ月
- 祖祖父母、叔父叔母、伯父伯母……喪中としない
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これなら納得出来ますね
喪中に控えるべきこと
喪中に控えるべき事を簡単にご紹介します
正月のお祝い
- 喪中にはお正月のお祝いは控えます。
- 詳しくは別記事の『喪中期間中のお正月の過ごし方』に記載していますので、参考になさってください。
[st-kaiwa3]「おめでとう」を言っちゃ駄目…ってアレですよね?[/st-kaiwa3]
[st-kaiwa2]お正月の過ごし方については『喪中期間中のお正月の過ごし方』を参考にしてね[/st-kaiwa2]
- 年賀状を出す事も控えます。
- 詳しくは別記事の『喪中はがきのマナーについて』に記載していますので、参考になさってください。
結婚式など祝い事への出席
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喪中のは缶は結婚式もお正月のお祝いと同じく控えるべきとされています。しかし、忌明け(四十九日)を迎えていればいいという説もあります。
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結婚式への出席については地域によっても考え方が違うので、周囲と相談して決めるのがベターです。
喪中でも出来ること
意外なようですが、喪中でもお寺への初詣はOKです。(神社は不可)
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お寺と神社では死に対する考え方が異なるのです。神社では死を「穢れ」と捉えていますが、お寺の場合は死を「穢れ」とする考えはありません。
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喪中であっても、お中元やお歳暮を贈るのは良いとされています。
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相手が喪中の場合も特に問題はありません。喪中はお祝い事を控えるべきですが、お中元やお歳暮は感謝の気持ちを伝えるために贈るため、お祝いにはあたりません。
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ただし四十九日を過ぎてから送るようにしてください。その場合、紅白の熨斗は使いません。
まとめ
いかがでしょうか? 喪中とは「絶対に守られければならない」事ではありません。
大切なのは遺族の気持ちです。喪中の範囲でなくても、心の整理がつかず哀しみを癒やすための時間を必要とするのであれば、「喪中」の気持ちで過ごしてください。
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