結婚は人生の一大事。当人同士が愛し合っていれば問題ない……と言う方もおられますが、自分の両親にも相手のご両親にも祝福されて結婚したいですよね。
あるいはお付き合いの次点で交際の報告をする事もあるかと思いますが、その場合も気持ちよく交際を認めてもらいたいものです。
今回は結婚(交際)の挨拶に伺う時のマナーについてお届けします。
結婚(交際)の挨拶に伺う時のマナー
まずは「ぐるなびウエディング」の調査結果をご覧ください。
息子や娘が連れてきた結婚相手に期待することは何ですか?
1位 | 結婚したいと言う意思が明確 |
2位 | 家族関係が良好そう |
3位 | 言葉遣いが丁寧 |
4位 | 身だしなみや服装に気を使っている |
5位 | 仕事が出来そう |
ポイント
親御さんが子どもの結婚相手を見るポイントとして多くの方が「結婚をしたい意志」「言葉遣いや服装などのマナー」を重要視されている事が分かります。
相手のご両親に結婚を認めてもらうには、マナーをしっかり守って、結婚の意志をはっきりと伝える事が重要なポイントになります。
挨拶に行くタイミングと当日までの準備
結婚の挨拶に伺う当日までにしておきたい事を順を追ってご説明します。
当日までにやっておくべきこと
- 挨拶の日程を決める
- 前もって人柄を伝えておく
- 当日の服装の準備
- 手土産を用意する
挨拶の日程は家の都合に合わせて決める
結婚の挨拶には、いつ頃行うべきという決まりは特にありません。
ポイント
それぞれの家の都合に合わせてください。実家が遠方であれば、ゴールデンウイークや年末年始などの、帰省に併せて行うのも良いでしょう。
時間帯についても特に決まりはありませんが、家事や食事などが落ち着いた14時ごろだと落ち着いて話す事が出来るので、特に指定がなければ、その時間に設定しましょう。
一般的に結婚すると名前が変わるのが女性です。
ポイント
一般的に「嫁にもらう」側の男性が、まず女性の家へ挨拶しましょう。(男性が婿養子に入る場合は男性の家が先です)
女性の実家へ訪問時に「あなたの実家はどう考えているのか」などの所感を聞かれる可能性があるため、結婚の意志を伝えること自体は両家へ同時期に行って下さい。
前もって相手の人柄を伝えておく
日程の取り決めのほか、必ず「紹介する人はどんな人か」を伝えておきましょう。
ポイント
当日、結婚の挨拶を切り出しやすくするためにも、予め両親に気持ちを整理してもらう時間を作ってもらう事は大切です。
また、親御さんが結婚に否定的ではないようなら、結婚を前提にお付き合いをしているという事も伝えておくとよりスムーズです。
服装はできる限りスーツを着用する
訪問時の服装は、黒や紺などの落ち着いた色のスーツを着用し、シャツや靴も落ち着いた色のものを着用します。
ポイント
相手方の家から楽な服装で良いと言われた場合でも、必ず襟付きシャツ、ジャケットは着用しましょう。
女性の場合、オフィスカで着る服をイメージしてください。上品で落ち着いた服装で、控えめのメイクを心がけましょう。
手土産は親御さんの好みの物か、自身の出身地の名産などを選ぶ
手土産はマナーとして必ず持参しましょう。
ポイント
用意するものとして、予算は3,000~5,000円。渡す相手が好むものを事前に聞いておくと良いでしょう。自分自身の出身地の名産や好物を選んでもOK。
「のし」は、必須ではありませんが、つける場合には「外のし」で「紅白の結び切り」をお願いしましょう。名前などは無記入で、包装紙の上から「のし」をかけます。
当日の流れと立ち振る舞い
ここからは挨拶当日の流れと立ち振舞いについて、詳しくご説明します。
当日の流れ
- 玄関前に到着
- お宅に上がる
- 部屋に案内される
- 手土産を渡す
- 結婚の挨拶と今後の予定を話す
- 帰宅する
1 玄関前に到着
必ず遅刻することなく、予定時刻の丁度にインターホンを鳴らせるようにしましょう。
玄関に入ったら「初めまして。○○と申します。」と先に自己紹介します。
この時コートを着用していた際には、玄関を通され「どうぞおあがりください」と言われてから脱いでください。
ただし、手袋やマフラーなどは事前にかばんにしまっておきましょう。
注意ポイント
携帯電話やスマホの電源はインターホンを鳴らす前に切っておいてください。
2 お宅へ上がる
靴を揃えてあがりますが、後ろ向きで靴を揃えながら脱ぐようなことはせず、正面のまま脱ぎ、その後振り返り靴を整えましょう。
3 部屋へ案内される
部屋へ案内されたら、まずは目下となる自身の席を確認します。
ポイント
洋室の場合、出入り口のドアから近い席。和室の場合、床の間から一番遠い席が下座となります。床の間がなければ、出入り口から近い席が下座となります。
4 手土産を渡す
ポイント
まずは全員がそろったところで、「○○さんとお付き合いさせていただいております、□□と申します。」と改めて挨拶してから手土産を渡します。
紙袋に入っている場合には取り出し、相手から見て正面となるように両手で差し出し、「お口に合うかわかりませんが、○○がお好きだと伺いお持ちしました。」などの言葉を添えて渡すとよいでしょう。
5 ご両親と歓談する
ポイント
会話の中で相手の親を呼ぶ場合には、「○○さんのお義父さん、お義母さん」と呼ぶようにしましょう。また、交際している方に対しても同じ態度で接し、「○○さん」と呼ぶようにし、タメ口は厳禁です。
ここで話題となることをいくつかピックアップしておきます。
歓談の時の話題
- 自身の家庭環境
- 自身の仕事の内容や年収
- 自身の趣味
- 自身の学生時代の話
- 知り合ったきっかけ
- 相手方の親の趣味
あくまで控えめな態度に徹し、もし話題を上手に作れなかったとしても、受け答えの返事だけは、しっかりとおこなうことを心がけましょう。
話題がひと段落したら、いよいよ本題の、結婚の申し込みです。
6 結婚の挨拶と今後の予定について話す
歓談の時間が始まって一通り話が済んだところで(会食であれば、食事が済んだ頃)に「本日は、このような挨拶の機会を設けて頂きありがとうございます。実はお伝えしたい事がございまして~」と切り出し、結婚の意思をはっきりと伝えます。
ポイント
この際、相手方の親から明確な返事をもらえない場合は、食い下がらずに一度引き下がるようにしましょう。再度挨拶の機会を相手を通じて設けてもらい、結婚の意志を伝えていく事が大切です。
スムーズに了承してもらえたなら、そのことを踏まえて今後について話をすると良いでしょう。
例えば、結婚後にどのようなビジョンを持っているのか、女性側が仕事をしている場合どうするのかなどです。
7 帰宅
一通りの話すべきことを話したら、こちらから「それでは本日は、そろそろ失礼します。」と切り出します。滞在時間は2時間が目安です。
ポイント
「本日はお忙しいところありがとうございました。」とお礼をいい、玄関を出る前にも、もう一度お礼を言いましょう。
どんな場合でも誠心誠意で
一連の流れをざっくり説明しましたが、この流れが必ずしも当てはまるとも限りません。
ポイント
門前払いされるケースがあるかと思えば、いきなり酒宴になってしまうケースも。相手のご家族の対応に合わせて、臨機応変に対応してください。
また、どんなケースであったとしても誠心誠意対応することが大切です。結婚の挨拶に伺う際の参考にして戴けると嬉しく思います。
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