最近、自然葬を希望する方の中では散骨ではく「樹木葬」が注目を集めています。

先月12日に心不全のため亡くなった女優の市原悦子さん(享年82)の葬儀の際に、故人の遺志として注目されたのが、遺骨を樹木の下に埋める「樹木葬」だ。近年、核家族化や親族間の付き合い方の変化により墓を持たない人が増えている中で、新たな供養の方法として選択肢の一つに考える人が増えているという。
スポーツ報知HPより引用
メモ
樹木葬とは自然葬のひとつで、遺骨は霊園の敷地や自然の山木や草花の下にご遺骨埋葬されます。「自然へ還ることができる」とと言うことで最近、少しずつ広がってきているようです。
この記事では樹木葬の種類、費用相場やメリット、注意したい事などをご紹介します。
樹木葬ってどうなの?
樹木葬とは
樹木葬は、墓地、埋葬等に関する法律による許可を得た墓地(霊園)に遺骨を埋葬し、遺骨の周辺にある樹木を墓標として故人を弔う方法である。
遺骨を埋葬するたびに新しい苗木を1本植えるケースや、墓地の中央にシンボルとなる樹木を植え、その周辺の区画に遺骨を埋葬するケースなど様々な方法がある。
墓地によって、全体を樹木葬墓地とする場合と、一般墓地や芝生墓地と樹木葬墓地を併用する場合がある。
自分が死んだ後の埋葬方法と言うと、1番に思いつくのがお墓を建てること。その次が納骨堂等での永代供養ではないでしょうか?
最近は様々な理由から散骨や樹木葬のような形の自然葬を選ぶ方が増えてきています。
自然葬を選ぶ理由
- 従来の葬式仏教が好きになれない
- 子どもに墓の管理を押し付けたくない
- 自然が好きなので自然に囲まれて眠りたい
- 埋葬費用を出来るだけ抑えたい
樹木葬は新しい形の埋葬方法で、霊園によって埋葬形式が違います。

都市型・公園型
都市型・公園型の樹木葬の場合、霊園内に植えられた目印となる樹木の周りに遺骨を埋葬します。
メモ
このタイプの樹木葬には、1人に対して1本の樹木を植える場合と、1本の樹木を植えた区画に複数の遺骨を埋葬する場合があります。
当然ですが「1人1本の樹木」となると、その分費用も高くなります。
公園型樹木葬のイメージ動画
ガーデニング型
ガーデニング型の樹木葬は美しい庭を意識した霊園内の植物に囲まれた場所に遺骨を埋葬するスタイルです。
芝生の中にプレートを設置するケースもあれば、形は何も残さず自然な形で埋葬するケースもあります。
里山型
都市部から離れた山林などの広い場所で遺骨を埋葬するスタイルです。自然葬という意味では最も自然に近い形ですね。
樹木葬の費用の相場

樹木葬の相場は埋葬の種類よっても変わりますが、普通にお墓を建てるより安くなります。
全国相場は50万円程度だと言われています。
石のプレート設置やペットと一緒に入るなどすると、さらに費用がかかります。
樹木葬価格設定の一例
- 1区画に2名までで35万円
- 1区画が80万円で。家族なら何名でも埋葬できる
- 1区画の1人目が70万円で、2人目以降、1人あたり40万円。
- 1区画に1本の樹木葬で50万円。シンボルツリーの周囲にプレート付きで個別に埋葬するのは18万円、プレート無しの合同型なら10万円。
お墓を新しく建てると200万円前後はかかると言われていますから樹木葬はお墓を建てるよりも安く埋葬出来る方法だと考えても良いかと思います。
樹木葬のメリット
樹木葬のメリットは大きく分けて3つあります。
- お墓の跡継ぎや管理の必要がない
- お墓を建てるより費用を抑える事が出来る
- 自然葬だが散骨より親族に受け入れられやすい

お墓の跡継ぎや管理の必要がない
普通にお墓を建てる場合、お墓を管理する必要が出てきます。
樹木葬は墓地を継承する必要がありません。
一般の永代供養などと同じように、霊園・墓地が管理を行ってくれるため、親族の負担を減らす事が出来ます。
霊園によっては家族だけでなく、恋人や友人、ペットと一緒に弔ってもらう事も可能です。
お墓を建てるより費用を抑える事が出来る
樹木葬であれば、お墓を新しく購入するよりも費用を抑えることができます。
一般的にお墓を建てると200万円前後はかかると言われていますが、樹木葬の相場は50万円前後です。
自然葬だが散骨より親族に受け入れられやすい
新しい形の埋葬方法ですが、散骨よりも従来の「お墓・霊園」の感覚に近いため親族に受け入れられやすい供養方法です。
樹木葬の場合は宗教・宗派を問わないので宗教観の違う親族とのトラブルを避ける事が出来ます。
樹木葬のデメリット
メモ
樹木葬と言っても色々なパターンがあるのですが、個別に埋葬しないタイプの樹木葬の場合、後から遺骨を撮り大事が出来ません。
また、遺骨をパウダー状にして埋葬する場合も遺骨の形が無くなってしまうため、遺骨を失うことになります。
埋葬後にトラブルが起らないよう、埋葬形式を確認して親族にも納得してもらう必要があります。
見学は季節を変えて何度か足を運ぶ
樹木葬を希望する型って「自然に抱かれて眠りたい」と言うイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?
樹木葬の出来る霊園は自然が多く美しい場所にある事が多いのですが、季節によって風景がガラリと変わります。
メモ
都市型・公園型やガーデニング型の樹木葬の場合、人工の建物が多い分、季節の移り変わりによね風景の変化は少ないのですが、より自然に近い里山型の樹木葬の場合、春と冬では雰囲気が随分違ってきます。
樹木葬は「お参りしてくれる家族も美しい風景を見て癒やされる」と言う面も大きなメリットの1つですが、お参りする時期によって「こんな寒々しい場所に眠っているのか…」なんて事にもなりかねません。

お出掛け感覚で見学してみるのもアリです
「お墓を探す」と言っても樹木葬の出来る霊園は緑地公園のように美しい場所が多いのでお出かけ感覚で見学に行くのはアリだと思います。
最近はお墓探しの専門サイトがあるので樹木葬の出来る霊園を探すのも簡単ですよ。
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お墓選びは誰もが必ず通る道。
「自分が死んだ後に子ども達に負担をかけない準備」だけはしておきたいものですね。
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