結婚披露宴や、葬儀で行うお別れ会など、冠婚葬祭の案内で「平服でお越しください」と言われた時、どんな服装をすべきか迷いませんか?
平服とは、ジーンズやTシャツといった普段着の事ではなく、略礼装の事を指します。
しかし、具体的にどのような服装を着るべきか、イメージしにくいものですよね。
そこで今回は、結婚式と葬儀・法事のシーンで着用する平服について、選ぶ上で気を付けるべき点も踏まえてご紹介します。
「平服でお越しください」と言われた時のマナー
目次


平服とは?
それでは一体、平服とは何でしょう?
本来、平服とは「略礼装」のことで、結婚式ならドレス、葬儀ならダークスーツが適当だとされています。


注意ポイント
「平服でお越しください」とは「堅苦しく考えずに気軽に来てください」という意味で使われていて「正式な留め袖やタキシードを着るほどではありませんよ」と言う意味でしかありません。
披露宴にに招かれた男性の平服
男性の平服(披露宴)
- ブラック・グレー・ネイビーのダークスーツ(シングルでもダブルでも可)
- ホワイトシャツ
- ダーク系の革靴
- ネクタイの色は白・シルバーグレー(黒は不可)
- ポケットチーフ可
- 時計不可
- 結婚式に「平服で」と招かれた男性はブラック、グレー・ネイビーなどのダーク系のスーツにホワイトシャツとネクタイ、ダーク系の革靴を着用します。ジャケットはシングルでもダブルでもかまいません。
- ネクタイの色は白ではなく、シルバーグレーなどの色でもOKですが、黒のネクタイは使わないでください。ポケットチーフなどで装ってもOK。
- 「時間を気にせずお祝いいたします」と言う意味があるため、時計は付けないのがマナーです。


披露宴にに招かれた女性の平服
女性の平服(披露宴)
- パステルカラー・ベージュ等のワンピース
- エレガントなスーツも可
- ヒールの高すぎないパンプス
- 白は使わない
- 時計不可
- パステルカラーやベージュなどのパーディドレスやワンピースに、薄手のショール、ヒールの高すぎないパンプスを着用します。
- エレガント系のスーツでもOK。イメージとしては「ホテルでディナーを楽しむ時のお洒落」です。
- もちろん、華やかに装うと言っても花嫁より派手になるのはNG。白は花嫁の色なので避けましましょう。
- もしスーツやワンピースがブラック系なら、アクセサリーやショールなどで華やかさを心がけてください。
- 「時間を気にせずお祝いいたします」と言う意味があるため、時計は付けないのがマナーです。


通夜・葬儀・法事に招かれた男性の平服
男性の平服(通夜・葬儀・法事)
- 無地で濃いネイビーかグレーのダークスーツ(シングルでもダブルでも可)
- ホワイトシャツ
- 黒のネクタイ
- 黒の靴下
- 時計は不可
- 無地で濃いネイビーかグレーのダークスーツに、ホワイトのシャツとブラックのネクタイ、ブラックの靴下と靴を着用します。ジャケットはシングルでもダブルでもかまいません。落ち着いた色合いの物ならOKです。
- 「時間を気にしておりません」と言う意味があるため、時計は付けないのがマナーです。
- 毛皮や革製品は殺生をイメージするため着用しないでください。(革靴は除きます)


通夜・葬儀・法事に招かれた女性の平服
女性の平服(通夜・葬儀・法事)
- ブラック・グレーのワンピースかスーツ(パンツスーツ可)
- 黒か肌色のストッキング
- 黒のパンプス
- アクセサリーは結婚指、パールのみ可
- 時計不可
- ブラックかグレーといった地味な色のワンピースやスーツに、黒か肌色のストッキングと黒のパンプスを着用します。
- 胸元の空いたデザインはNG。光沢のある素材や透け感のある素材は避けてください。
- アクセサリーは結婚指輪とパールなら着用してもOKです。
- 平服の場合、パンツスーツでも失礼にあたりません。
- 「時間を気にしておりません」と言う意味があるため、時計は付けないのがマナーです。
- 毛皮や革製品は殺生をイメージするため着用しないでください。(革靴は除きます)


お子さん平服(通夜・葬儀・法事・結婚式)
お子さんの平服(通夜・葬儀・法事・結婚式)
- 制服がある場合は制服
- 男児は無地のブレザー(紺のベスト)・ズボン・白いシャツ
- 女児はブラウスとスカート。またはワンピース
- 靴は黒(地味な色のスニーカーでも良い)
- 結婚式の場合は「白」を避け「お出かけ着」程度でOK。
- お子さんの場合「平服」は大人ほど厳密ではありません。
- 制服がある学校の場合は学生服でOKです。靴下は紺か白。靴は革靴が良いでしよう。帽子は必要ありません。
- 制服のないお子さんの場合、男児は無地のブレザーとズボンに白いシャツをあわせます。女児はブラウスとスカート、またはワンピースでも構いません。
- 下は紺か白、靴は黒が望ましいですが、無い場合は白、黒、紺などのスニーカーでもOKです。
- 結婚式の場合は「花嫁より目立たない」「白は花嫁の色を避ける」という事さえ気にしていれば、どんな色の服でもOKです。
- 不幸事の場合は白、黒、グレーといった落ち着いた色を意識してください。
「平服=普段着」ではありません
平服はあくまでも「正式な礼服でなくてもけっこうです」と言う意味でしかありません。
冠婚葬祭は新郎新婦やご遺族にとっては大切な場面です。マナーを知った上で、失礼のないよう気をつけて戴きたいと思います。
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