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誰にでもできる菓子折り謝罪。マナー本には書いていない謝罪の極意

生活
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大人って生き物は何かと面倒なことに巻き込まれがちですよね。

そこそこの年数を生きていると「菓子折り持って謝罪しに行く」とか「菓子折り持って無理をお願いしに行く」なん機会が多々あるかと思います。

そして大抵の場合において「菓子折り」が登場する時って、自分が不利な立場なんですよね。

  • 部下が失敗したから上司として謝罪しに行く。

  • 家族の不始末を謝罪しに行く。
  • 無理難題を「あえて」お願いしに行く。

菓子折り持っていく相手ってのは、あなたに対して怒っていますよね。

そうじゃない場合も相手は機嫌を損ねているか、態度を硬化させていることでしょう。そんな中に突っ込んでいくのは、ぶっちゃけ辛いしストレスMAX!

それでもあなたは菓子折りを携えて怒り狂う相手先へと出向かねばなりません。

それは会社から言われたからかも知れませんし、家族を守らなければいけないからかも知れません。もしかしたら、あなた自身が相手に対して無理難題をお願いしようとしているシチュエーションかも知れません。

WEBを検索すると「謝罪の菓子折りマナーと渡し方」みたいな記事がワンサカ出てきますが、それって、読んでみて役に立ちそうですか? 大抵の場合、ふんわりと手順を書いているだけだったりするんですよね。

そこで「実践的な菓子折り謝罪とお願い」について書いていこうと思います。

……とは言っても、私。ただのパート主婦です。マナー講師でもなければ大企業の人事とか総務の経験はありません。

ですが独身時代にCADオペレーターとして工事会社に勤務してる中で「頭下げ要員に駆り出される」と言う経験を積んできました。

工事会社の菓子折り頭下げ業務はなかなか素敵です。得意先への謝罪や工事反対派のクレイジー電波さんへの菓子折り作戦等、菓子折り謝罪パターンは各種取り揃っていました。

そして謝罪に謝罪を重ねた末、最後にはコチラ側の「我」を通していくのです。

ここでは私が当時の経験から学んだ「菓子折り謝罪の極意」をご紹介します。

なお、営業等のお仕事をされていて普段から謝りまくっている方には「そんなの当たり前」って内容かも知れませんが謝罪の極意をご覧になりたい方は一歩前へお進みください。

菓子折り謝罪の目的

「菓子折り持って謝罪に行く」だなんて、考えただけでも気が重いですよね。安心してください。私もそうです。誰だってそうです。

ところで。「菓子折り持って謝罪に行く」のは良いとして、その目的って、ちゃんと理解していますか?

「そりゃあ、謝って許してもらう事でしょ?」って答える方が多いと思うのですが、これでは100点満点の答えとはと言えません。

菓子折り1個で許してもらえたら最高ですよね。だけど普通に考えて「菓子折り持って謝罪に行かねばならない」って時点で、かなりヤバイ状況なんです。

電話やメール、はたまた直接出向いて頭下げるだけじゃ足りないから菓子折りが登場するんですよ。そこまで怒っている相手が菓子折り1個で許してくれると思いますか?

菓子折り謝罪に挑む場合「許してもらおう」なんて気持ちで挑んではいけません。「ひとまず相手に怒りをおさめて戴こう」くらいの気持ちでいてください。

菓子折り謝罪の目的は相手の敵意を抑え込むことです。なので、とりあえず怒りを沈めて戴いて次に繋げることが出来れば、それでOK。

くれぐれも「相手に許してもらわなきゃいけない」と自分で謝罪のハードルを上げてしまわないようにしてください。ハードルを低くすることで余裕を持って謝罪に挑むことができます。

もちろん1回の菓子折り謝罪でお許しを戴ければ最高ですが、それは無事に謝罪を終えてから貰える特別なご褒美のようなもの……くらいに考えておくのがベータです。

菓子折りの選び方

「菓子折り謝罪」と言うからには、やはり菓子折りを用意しなければお話になりませんよね。

私は「誠意は金」って言葉が大好きです。

謝罪に行く時「心を込めて謝罪すれば許してくれるだろう」とか「誠意を尽くせばどうにかなるだろう」なんて思っていませんか?

そもそも論として。菓子折り謝罪が必要な場面になった…って時点で、もはや相手の怒りはかなりヤバイ状況です。「心を込めて」とか「誠意を尽くして」みたいな、ぬるい事を言っている場合ではありません。

菓子折りを選ぶ時は絶対にケチっては駄目です。「Aの菓子折りとBの菓子折り、どっちにしようかな?」って迷った時は脳死で値段の高い方を選びましょう。

ふんわりしたマナー本には「あまり高価なものは、かえって印象が良くありません」みたいに書かれていますが「虎屋の羊羹を持参した人と、ヤマザキの水羊羹セットを持参した人がいたとすれば、どっちの方が好感度が上がるか」って考えれば、分かりますよね?

たかが菓子折りです。ドラマのように二重底にして現金を仕込む訳じゃないのですから、自分が出来る範囲でもって「高い菓子折り」を選んでください。

もちろん1人暮らしのご老人宅に値段が高い菓子折りだからって「50個入の菓子セット」を持っていって良い訳ではありません。その辺りは常識の範囲でお願いします。数が少ない菓子折りの場合は単価を上げていきましょう。

お菓子以外じゃ駄目ですか?

本音を言うと、菓子折りなんてもらっても嬉しいものじゃありませよね。だからって「アマゾンギフト券」とか「クオカード」って訳にもいかないのが大人の世界です。

「じゃあ、大人だからビールを…」ってのも、もちろんアウト。そもそもビールって重いので渡すとなるとスマートじゃありません。ここは普通に「菓子折り」でOK。

ぶっちゃけ本気で菓子折りを欲しがってる人なんて現代日本にはいないんです。

菓子折りはあくまでも日本人社会の謝罪における様式美です。そこのところは、くれぐれもお忘れなきよう。

個包装は鉄板

「菓子折り謝罪」なのですからお菓子なら何でもOKですが個包装されている…って事だけは外さないでください。ここだけは絶対です。大事なことなので、もう1度書きます。

菓子折りの菓子は個包装です。

菓子折りを受け取った側がお菓子を食べるとは限りません。「これ、貰い物だけど、みんなで分けちゃってよ」と気楽に分配出来る物にしてください。

どれだけ流行っていても、美味しくても、お高くても、菓子折りを空けて、包丁で切り分けて…なんて事が必要になってくるように「謝罪相手に手間を掛けさせる物」はNGです。

菓子折りを渡すタイミング

さて。菓子折り謝罪をする場合、気になるのが「菓子折りを渡すタイミング」だと思うのですが、菓子折りを渡すのは謝罪の最後にしてください。

いきなり菓子折りを差し出すと「金品を渡してどうにかしようって言うのか?」と受けとられかねません。

さらに言うなら訪問して相手のテンションが上がりまくっているタイミングで渡すなんて最悪過ぎます。場合によっては菓子折りを渡した瞬間にぶん投げられる可能性だってある訳ですよ。

……と。ここでふと「高い菓子折り持って行け…って言うけど、菓子折りは最後に渡すんだったら高いの持って行かなくても良くね?」なんて考えが頭を過ぎっちゃったりしませんか?

そうなんです。いくら高い菓子折りを持参したからって相手が菓子折りを確認するのは最後の段階なので菓子折りが「許し」に繋がる訳ではありません。では、どうして高い菓子折りを選ぶのか…って話です

その理由は「take2に備えるため」これに尽きます。

菓子折り謝罪が1度でミッションコンプリート出来れば最高なのですが、場合によっては日を改めて再度足を運ぶ事になります。

そこで効いてくるのが「高い菓子折り」です。

2度目の謝罪に訪れる場合「安い菓子折り持ってきた人」だと仕事がやり難くなってしまいます。高い菓子折りを買うのは相手のためじゃありません。自分のためです。

また「take2」が来なかったとしても、高い菓子折りを渡すことは決して損にはなりません。「菓子折りを渡さなければいけない相手」って、その後も付き合いを続けていくことが想定されます。自分の印象を1ミリでも上げていくことは今後の人生において有用です。

謝罪する時の心の守り方

菓子折り謝罪をする場合って、ますまず「自分は悪くない」ケースが多いんですよね。

  • 部下の不始を謝罪。

  • 会社のために謝罪。
  • 家族の不始末に謝罪。

自分自身が不始末を起こした場合の謝罪の場合「とにかく謝れ。全力で頭下げるしかねぇだろ」って話ですが、菓子折り謝罪は「自分は悪くないのに、なんで頭下げなきやならんのだ?」みたいな気持ちで頭を下げなければなりません。

自分は悪くないのに頭を下げる」って、そもそも理不尽ですし思っている以上に屈辱的ですし、ストレス半端ありません。菓子折りがいる…って時点で相手はめちゃめちゃ言ってきます。

サンドバッグになりに行くも同然。もはや精神的なタコ殴りです。

……なんて事を考え出すと憂鬱になっちゃいませんか?

分かります。めちゃめちゃ分かります。だけど、ちょっと俯瞰して考えてみてください。菓子折り謝罪に行くってことは「どうしても自分の我を通したい」って事なんです。

  • 部下が失敗したけどチャラにして欲しい。

  • 会社のやりたい事を押し通したい。

  • 家族の不始末をおさめたい。

  • めっちゃ怒ってる人をどうにかしたい。

「自分の失敗じゃないのに謝らなきゃいけない」と考えると憂鬱になってしまう訳ですが「自分の我を通すために菓子折りを武器として推して参る」と思ってください。

菓子折り謝罪はパッと見だと「下から」なアプローチですが、実のところかなり攻めたアプローチなのです。

自分の我を通すためにガンガン行っちゃいましょう。

誠意を尽くせば許してくれる?

菓子折りを持って謝罪しに行く場合「許してもらわなきゃいけない」と思って挑むのは厳禁です。何故なら相手は絶対に許す気は無いからです。

許してくれない相手に対して何故、菓子折りを持って行くのは何故か?

それは怒っている相手のお話を聞くために他なりません。

菓子折りを持って頭を下げに行くあなたの仕事は相手に許しを乞うことではありません。相手のお話を聞いて怒りを沈めていただくことがあなたのお仕事なのです。

なので菓子折り謝罪は意外と難しくありません。菓子折りを持って頭を下げるだけの簡単なお仕事なのです。

もしかしたら相手は罵詈雑言を尽くしてあなたを責め立てるかも知りません。相手に性癖いかんでは無言攻撃があるかも知れません。

罵詈雑言だろうが、無言攻撃だろうが、とにかく受け止めること。

「自分がどうにかしなくちゃ」なんて思わなくても大丈夫です。ただただ相手の好きなよう、好きなだけ罵詈雑言を吐いて戴きましょう。あなたに出来るのは、申し訳なさそう表情で頭を下げることと、相手の怒りに同意することくらいです。

  • 誠に申し訳ございません。

  • お怒りはごもっともです。
  • まったくもって、その通りです。
  • 心からお詫びさせて戴きます。

お喋りが上手じゃない人でも上記の言葉を口にしていれば意外とどうにかなるものです。

ものすごく怒っている人って、相手の話なんて聞くわけないので喋らなくても良いんです。なので「謝らなきゃ」と気負わずに、とにかく相手の話に耳を傾けてください。

ガラスのハートが壊れちゃう

「とりあえず相手の話を聞いときゃOK」って言われても、その場に立ってガンガンに罵詈雑言を浴びせらたりすると人の心はやられます。

私も初めて頭下げ要員として参加した時は、立ったまま2時間ぶっ通しで相手からの怒りの言葉を聞き続け、謝罪の場では辛うじて涙を耐えましたがガチで泣きそうでした。たぶんですが顔色も最悪だったと思います。

だけど謝罪の場から出た瞬間、上司が私に言ってくれたんですよね。「俺さぁ~。ずっと考えてたんだよね。A部長って、なんであんなヅラ被ってるのかな…って。うにさん、気にならなかった?」

確かにA部長は分かりやすいヅラを被っていたんです。それなのに私にヅラを愛でる余裕なんてあるはずもなく、真正面から罵詈雑言を聞いていたんです。

私は上司の言葉で気が付きました。「菓子折りが必要なほどハードな謝罪の場面において相手の話は聞かなくてもいい」ってことを。

もちろん「ちゃんと話を聞いておくべき謝罪の場」だって存在します。

ですが「ひとまず菓子折り持って謝って来い!」ってシチュエーションの場合、相手の怒りはマックスに近い状態でしょう。菓子折り謝罪の目的は「その場を収めて次に繋げる」ことなので、相手を馬鹿正直に聞く必要はありません。

それ以降、私も菓子折り謝罪の場では心を別のところに持っていくようにしています。

  • この人…なんで、こんな変な柄のネクタイしてるんだろ?

  • お腹空いたなぁ…ランチどこで食べようかなぁ…やっぱ肉?
  • 絶対、この目は埋没法だよね。私には分かる(キリッ)

……考えることは何だって良いと思います。ただし、ニヤニヤしてはいけません。申し訳なさそうな表情だけは全力でキープしてください。

謝罪の時間は必ず終わります

辛かった罵詈雑言謝罪タイムもいずれは終わりが訪れます。

相手がどんなに怒っていたとしても、人間の体力は無尽蔵ではありません。人間、疲れてくれば勢いが落ちますし、怒りもぶちまければ和らいでいきます。

「時間が解決する」とはよく言ったもので、意外かも知れませんが菓子折り謝罪は長時間かかった時の方が成功率は高くなります。

相手が少し軟化したり「今日のところは、この辺にしておいてやろう」と打ち止めを宣言したところで、ようやく菓子折りの登場です。

「チンケな菓子折り1個で許して戴けるとは思っておりませんが、どうかどうか私の気持ちだけでも受け取ってください」と、ラブレターを渡す女子高生のような気持ちで菓子折りを差し出しましょう。

女子高生のような気持ちで差し出した菓子折りは9割程度の確率で受け取ってもらえるでしょう。

ただし相手が強敵だった場合、突き返される場合もあります。私調べですが菓子折りが突き返されるのは1割以下です。突き返されたとしてもスタッフが美味しく戴けば良いので無問題。さっと持ち帰ってOKです。

謝罪が終わったら上司なり会社なり家族なりに即報告。

そして1番大事なのは「自分へのご褒美」です。アルコールでもスイーツでも肉でも寿司でも何でもOK。菓子折り謝罪をやり通して自分自身を盛大に褒め称えてください。

最後に

以上を持ちまして菓子折り謝罪の極意の伝達を終わります。何か思い出したり、付け加えたいことが出てくれば随時更新させて戴きます。

ここまで読んでくださった方の「菓子折り謝罪」がスムーズに進んでいきますよう心より願っています。

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